いつ頃からだろう?
道を踏み外したのは。
いつ頃からだろう?
それに気づいたのは。
いつだったろう?
そんな自分を嫌いだしたのは。
そして、いつ頃からだろう?
なぜこの道から逸れてはいけないのかを、本気で考えだしたのは。
今いる場所は間違いなく逸れた場所
人よりもずっとずれた場所
ただ、あそこから見える景色も、ここからの景色も
見ているものが一緒なら、大して変わらないのだろう
ならここでもいい
ここからでもいいから、ちゃんと見ていよう
きっちりと桜の真下から覗かなくとも
花は咲き、散り、舞う。
雨のような花びらにおおわれる事はないけれど
たまに吹く風の背に乗り
桜はここまでやってくる
ここは確かにずれた場所
だけど、決して嫌いではないんだ。
卒業が絡む学生ものを見たり読んだりすると大体こんな気分になる。