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日が昇りきり、やがて角度を落とし始める三時頃

その日を遮るようにカーテンをかけた部屋に一人、少年が立っていた

かろうじて意識を保っているような、それでいても安堵を得ているような、そんな表情。

部屋には溢れかえるような錠剤の入れ物が崩れ落ちていた

それなのに手のひらに乗っているのはわずか数粒

つまり彼は飲んだのだ

この膨大な量の薬物を

当然一度に全てが溶け出していたら彼はとっくに死んでいる

だが次第に、ゆっくりと死はやって来ていた

「・・・これで、やっと死ねる・・・」


彼の手に残っていた錠剤を口に含み、水で流し込む

同時に体に残してあった力を抜きその場に倒れこむ

死ねる。

その言葉がどれほど心地いいか

後のことなどどうでもよかった

死ねるなら何をしてもいいとすら思っていた

「・・・サヨナラ。」

そんな彼に言葉を返す人は誰もいなかった

もうろうとする意識の中から選んだ最後の言葉

孤独を選んだ彼にとって、それはちょうどいい始まりの言葉だったのかもしれない
by augusupormo | 2007-02-22 21:13 | 自分の事
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